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休職の診断書に期間なしはOK?医師への伝え方と会社への提出方法

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休職の診断書に期間なしはOK?医師への伝え方と会社への提出方法

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心療内科や精神科で、やっとの思いで「休職したい」と伝えたあなた。先生から診断書をもらえたのは良かったけど、「あれ?休職期間が書かれていない…」「『当分の間』って書いてあるけど、これで大丈夫なの?」と不安になっていませんか?

僕も初めて診断書をもらった時、具体的な期間が書かれていなくて、「これを会社に出して、ちゃんと休めるんだろうか…」とすごく心配になった経験があります。

先に結論からお伝えしますね。どうか安心してください。

この記事の結論

  • 診断書に明確な期間がなくても、「当分の間の休養を要する」といった記載があれば休職は可能です。
  • 医師が期間を明記しないのは、あなたの回復を慎重に考えてくれている証拠なので、心配いりません。
  • 具体的な休職期間は、診断書を基に会社(上司や人事)と相談して決めるのが一般的です。
  • もちろん、傷病手当金の申請にも全く影響はないので安心してください。

この記事では、「期間なし」の診断書に対するあなたの不安を解消するために、なぜ医師が期間を書かないのかという理由から、会社への伝え方、さらにはお金(傷病手当金)の話まで、順を追って詳しく解説していきます。

なぜ?医師が診断書に休職期間を明記しない2つの理由

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「他の人のブログを見たら『3ヶ月』って書いてあったのに、なんで私の診断書には期間がないの?」と疑問に思いますよね。これには、ちゃんとした理由があるんです。

理由①:心の回復ペースは、人それぞれだから

一番大きな理由は、メンタル不調の回復にかかる期間は、個人差が非常に大きいからです。

例えば、骨折なら「全治3ヶ月」のように、ある程度の予測ができます。しかし、心の回復はそう簡単ではありません。

最初に「3ヶ月で復帰」と決めてしまうと、それがかえって「3ヶ月で治さなきゃ!」というプレッシャーになり、あなたの回復を妨げてしまう可能性があります。

医師の優しさなんです
期間をあえて設けないのは、「期間なんて気にせず、まずはゆっくり休んでくださいね」という、お医者さんなりの配慮なんですよ。

理由②:まずは短期間で、あなたの様子を見たいから

もう一つの理由として、まずは「1ヶ月」など短めの期間で診断書を出し、あなたの回復具合をこまめに診ていきたい、という医師の考えもあります。

休職に入ると、生活リズムや心境が大きく変わります。その変化が良い方向に向かうのか、あるいは新しい悩みが出てくるのか、医師は慎重に経過を観察したいのです。

定期的に診察をしながら、あなたと相談の上で休職期間の延長を判断していく。これは、非常に丁寧な治療の進め方だと言えます。

「期間なし」の診断書、会社はちゃんと受理してくれる?

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「こんな曖昧な診断書を出したら、上司に『いつまで休むんだ!』って問い詰められそう…」と不安になりますよね。でも、安心してください。

人事や総務は「期間なしの診断書」に見慣れている

実は、人事や総務の担当者は、「休職の診断書に最初は具体的な期間が書かれていないこと」をよく知っています。

メンタル不調による休職者が増えている今、これは決して珍しいケースではありません。

そのため、「期間なし」の診断書を提出しても、門前払いされるようなことはまずありません。

多くの場合、診断書を提出した際に、上司や人事担当者から次のように聞かれます。

「診断書、ありがとうございます。まず、どのくらいの期間お休みされますか?」

そう、ここからが「会社との相談」のスタートになるわけです。

事前に「就業規則」で休職可能期間を確認しておこう

会社との話し合いをスムーズに進めるために、ぜひ事前に会社の就業規則を確認しておきましょう。

通常、「休職」に関する項目に、

  • 勤続年数に応じて休職できる期間(例:勤続3年以上なら最大1年6ヶ月など)
  • 休職中の給与の有無
  • 復職の手続き

といった内容が記載されています。
自分の会社では最大でどのくらい休めるのかを把握しておくだけで、心の余裕が全く違いますよ。

【超重要】医師に休職期間を相談するときの伝え方

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会社と話し合うにしても、まず自分の中で「どのくらい休みたいか」という目安が欲しいですよね。その目安は、医師に相談して決めるのが一番です。その際の伝え方のコツをご紹介します。

医師への相談 3つのステップ

  1. 正直に「希望の期間」を伝えてみる
    「できれば3ヶ月ほど、一度仕事から離れてゆっくりしたいと考えています」のように、あなたの気持ちを率直に伝えてみましょう。遠慮する必要は全くありません。
  2. 会社の制度について情報共有する
    「就業規則を確認したら、私の場合は最大で1年半休めるようです」といった情報を医師に伝えると、医師も診断書に書く期間の目安を考えやすくなります。
  3. 客観的な意見を求めてみる
    「先生のこれまでのご経験だと、私のような症状の場合、どのくらい休職される方が多いですか?」と質問してみるのも非常に有効です。

医師は、あなたの希望や会社の制度、そして医学的な見地を総合的に判断して、あなたにとって最適な休職期間を一緒に考えてくれます。

傷病手当金と「診断書の期間」は関係ある?

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「診断書に期間が書かれていないと、生活費の支えになる傷病手当金がもらえないんじゃ…」という心配、すごくよく分かります。

結論、全く問題なくもらえます!

そもそも傷病手当金は、休職期間分が一括で振り込まれるわけではありません。
多くの場合、1ヶ月ごとに申請して、審査を経て振り込まれる、という流れになります。

その毎月の申請書には、医師が「この1ヶ月間、あなたは働ける状態ではありませんでしたよ」という証明を記入する欄があります。

つまり、最初の診断書に最終的な期間が書かれていなくても、毎月医師の診察を受け、申請書に証明を書いてもらいさえすれば、傷病手当金は継続して受け取れるのです。

傷病手当金 申請のざっくりフロー

ステップ①
「期間なし」または「1ヶ月」などの診断書を会社に提出し、休職をスタート。

ステップ②
休職して1ヶ月が経ったら、協会けんぽ等のサイトから傷病手当金支給申請書をダウンロードし、自分で書ける部分を記入する。

ステップ③
病院に申請書を持っていき、お医者さんに「療養担当者記入用」のページを書いてもらう。

ステップ④
会社に申請書を郵送し、「事業主記入用」のページ(休んだ期間の給与支払い状況など)を書いてもらう。

ステップ⑤
会社から健康保険組合(協会けんぽ)へ申請書を提出してもらい、審査後にあなたの口座へ手当金が振り込まれる。

(休職を延長する場合)翌月も②~⑤を繰り返す。

出典:全国健康保険協会 傷病手当金について

【体験談】診断書の期間、みんなはどうした?

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実際に、診断書の期間で悩んだ先輩たちの体験談を3つご紹介します。

体験談①:「当面の間」で提出し、上司と相談して「まず3ヶ月」に決めたAさん(20代・女性・営業事務)

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「診断書には『当分の間の自宅療養を要する』とだけ書かれていました。そのまま上司に提出したら、『わかった。大変だったな。まず3ヶ月、ゆっくり休んでみて、またその後にどうするか考えよう』と言ってくれて。拍子抜けするくらい、あっさり決まりました。人事が慣れていたみたいです。」

体験談②:医師に希望を伝え「3ヶ月」と書いてもらったBさん(30代・男性・WEBデザイナー)

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「燃え尽きてしまい、何も手につかなくなりました。診察で先生に『正直、もう限界です。最低でも3ヶ月は休まないと、心が壊れてしまいそうです』と涙ながらに訴えました。先生は黙って話を聞いてくれて、『わかりました。それだけ辛かったんですね。診断書にはそのように書いておきましょう』と、希望通りの期間を明記してくれました。言ってみるもんだな、と思いました。」

体験談③:最初は「1ヶ月」で不安だったけど、結果1年休んだCさん(40代・女性・介護職)

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「初めてもらった診断書は『1ヶ月の休養を要す』でした。『たった1ヶ月で元気になれるわけない…』と絶望的な気持ちになりましたが、先生が『これはあくまでスタートです。焦らなくていいんですよ』と言ってくれて。その言葉通り、1ヶ月ごとに診察を受けて延長を繰り返し、最終的には1年休職しました。今思えば、短いスパンで区切ってもらえたのが、かえって焦らずに済んで良かったのかもしれません。」

休職期間に終わりが見えない…そんな不安を感じたら

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休職生活にも少し慣れてきた頃、ふとこんな不安に襲われることがあります。

「いつまで休めばいいんだろう…」
「このまま社会復帰できないんじゃないか…」

焦る気持ち、すごくよく分かります。でも、どうか自分を責めないでください。
それは、あなたが真面目に自分の人生と向き合っている証拠です。

そして、もし「会社に戻ること」を考えると、気分がズーンと重くなるのなら、それはあなたの心が「そこはもう、あなたの居場所じゃないよ」とサインを送っているのかもしれません。

休職期間は、自分のキャリアを一度リセットして、見つめ直すための貴重な時間です。
今の会社に復帰することだけが、唯一のゴールではありません。

「自分はもうダメだ」「仕事ができない人間なんだ」なんて思っていませんか?
それは違います。ただ、今の職場環境や仕事内容が、あなたに合っていなかっただけ。

あなたが今の仕事で得た知識や経験は、場所を変えれば、喉から手が出るほど欲しいと言われる「価値あるスキル」に変わるんです。

今すぐ転職活動をしなくても大丈夫です。
ただ、リクルートエージェントのような転職支援サービスに登録して、「世の中にはどんな会社があるんだろう?」と求人を眺めてみるだけでも、気分転換になります。

「今の自分でも、こんな会社でなら活躍できるかも」という発見が、あなたの自己肯定感を高め、次の一歩を踏み出す勇気を与えてくれますよ。

まとめ

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最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいします。

  • ✅ 診断書に具体的な期間がなくても、「当分の間」といった記載で休職できる
  • ✅ 医師が期間を書かないのは、あなたの回復を慎重に考えてくれているから
  • ✅ 具体的な休職期間は、診断書を基に会社と相談して決めるのが一般的。
  • 傷病手当金は、毎月申請すれば問題なくもらえるので心配無用。
  • ✅ 医師には自分の希望期間を正直に伝えてOK
  • ✅ 回復を焦る必要はない。復職だけがゴールではないと心に留めておこう。

「期間なし」の診断書は、あなたの不安を煽るものではなく、むしろ「期間に縛られず、自分のペースで回復していいんですよ」という許可証のようなものです。

どうか焦らず、今はゆっくりと心と体を休めることだけを考えてくださいね。